時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

赤字国債かマニフェストの見直しか

 選挙に際しては、赤字国債は発行しない、と断じながら、民主党政権内部では、赤字国債の発行を容認する発言があったようです。もし、最大限に”むだ”を削減しても、マニフェストに記載した政策の財源が得られないのであるならば、マニフェスト自体の見直しもあり得るのではないかと思うのです。

 景気の後退を受けて、法人税を含めた税収の減少は必至であり、国民も、政府が大盤振る舞いができるほど、財政に余裕があるとは考えていません。赤字国債という借金を負いながら、新たな給付政策を行うことは、無謀な試みとも言えます。定額給付金の効果が薄かったことは、税収の落ち込みからも伺えますし(給付総額>税収の増加)、子供手当てを実施しても、それほどの経済波及効果は期待できません。このことは、子供手当てを恒久化しますと、永遠に赤字国債の発効し続けなければならなくなる可能性を示唆しています。

 これ以上財政赤字を積み増すことは、利払いの増加も意味しますので、財政はさらに苦しくなります。一般常識から考えましても、借金で得た財源を配る政策が、長続きするはずもありません。赤字国債を発行してまで、新たな給付政策を実施すべきなのか、民主党政権は、国民に問うてみるべきと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<A HREF="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</A>