時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

マニフェストの何を削るのかの議論を

 民主党マニフェストに掲げた政策を全て実施するとしますと、来年度予算の規模は、90兆円を超えると報じられています。このままゆきますと、赤字国債の発行は不可避となるそうですが、ここは26日から開かれる予定の国会の場で、何を削るのかを議論していただきたいと思うのです。

 マニフェストには、子供手当て、公立高校の無償化、高速道路の原則無料化、暫定税率の廃止、農家への戸別所得保障・・・といった政策が、横並びに挙げられていました。これら全てを実施できないとしますと、政策間に優先順位をつけるか、あるいは、給付額や条件などを修正せざるを得ません。国民は、赤字国債の発行には合意しておりませんので、政策変更は、民主党が独断で決めることはできないはずです。そこで、世論調査などを通して国民の意向を汲むように努力し、議会における政策議論のプロセスを経る必要が生じるのです。

 鳩山首相は、国民の意向次第では、マニフェストの変更もあり得ると述べておられるようですので、赤字国債の大量発行という危険は踏まなくて済むかもしれません。マニフェストの実施に奮闘するよりも、そろそろ何を削るかの議論に移ったほうがよいのではないかと思うのです(”むだ”を削る作業は、もちろん平行して継続すべきですが・・・)。

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