時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

皇室の政治利用は日本国を揺るがす

 民主党小沢幹事長が大訪中団を結成して北京を訪問したことがきっかけとなり、天皇陛下と中国の習副主席との会見がルールを曲げて強要されたと報じられています。この事件、日本国を揺るがす大問題に発展する可能性があると思うのです。何故ならば・・・

(1)揺らぐ統合の象徴
 第一に懸念されるべき点は、政府が、皇室を政治利用することにより、皇室の統合の象徴としての立場が揺らぐことです。小沢幹事長は、天皇陛下訪韓をも検討しているそうですが、もし、訪韓に際して、民主党、あるいは、韓国政府の意向を汲んだ”お言葉”が作成されるとしますと、多くの日本国民の反感をかう可能性があります。政治問題について、天皇陛下が、どちらかの側に偏った発言をされるとしますと、中立性を失い、政治的な対立に皇室自身が巻き込まれるかもしれないのです。

(2)外国による利用
 第二に、この事件が明らかにしたことは、皇室を利用しようとする外国が存在していることです。天皇陛下の中国訪問あたりから、中国政府による皇室接近が見られるようになりましたが、今回の事件は、それを裏付けております。皇室と中国が接近することは、中国に警戒感を持つ国民が、皇室に対しても猜疑心を抱く状況をもたらします。

 何れにしましても、民主党が行った行為は、日本国の不安定化を招く結果となりかねません。やはり、習副主席との会見は、事情を中国側に説明し、筋を通してキャンセルすべきと思うのです。

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