時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民主党と”ありときりぎりす”のお話

 財政健全化を目指すよりも、どんどん国債を発行して、それを財源に給付政策を拡大すべきという意見があります。この主張を”ありときりぎりす”風のお話に仕立ててみますと・・・

 むかしむかし、あるところに、働き者の国がありました。働き者の国では、ありさん達が一生懸命に働いていますので、貯蓄もたくさんありました。貯蓄がいっぱいあるのですから、働き者の国の政府が、いくら国債を発行しても大丈夫!?とうとう働き者の国は、世界一の財政赤字の国になりました。

 ある年、働き者の国では、”チェンジ”がとても流行りました。そこで政府も、もっともっと国債を発行して、お金を配ることにしました。”これで、国民も、きっと喜ぶぞ”!もちろん、きりぎりすさんは、大喜びです。”あり君、あり君、すごいぞ!僕らは何もしなくても、お金がもらえるし、何でも、タダなんだ。それもね、お金も返さなくていいんだ。だって、借金をしているのは、僕等しゃなくて、政府なんだもの。すごいだろ!君達は、もう古いんだよ。一緒に、きりぎりすになろうよ!”

 きりぎりすさんのお話を聞いて、ありさんは、考えました。”本当だ。きりぎりすさんの言う通りかもしれない。政府がお金を配ってくれれば、僕等の子どもや老後のために、あくせく働いて、貯蓄しなくてもいいし・・・。僕等もきりぎりすさんになろうかな。”こうして、ありさんたちは、きりぎりすさんになることにしました。

 ありさんたちは、働くことをやめてしまいましたので、貯金もしなくなりました。そうして、とうとう、政府は、国債を発行することができなくなってしまったのです。あとはもう、税を増やすか、配るお金を減らすか、外国から借金するしかありません。さてさて、それから働き者さんの国はどうなったのでしょうか。

おわり

 また、機会がありましたら、つづきを書いてみたいと思います。

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