時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

小沢氏の恐怖政治は時代錯誤

 アメリカ大統領選挙では、新たに選ばれた大統領が、敗者の側に投票した国民を慰め、勝者の大統領ではなく、全ての国民の大統領となることを誓う、というシーンがしばしば見られます。本日、大統領の当選が確定したウクライナのヤヌコビッチ氏も、国民に向かって、同様の言葉を語っていました。

 翻って我が国を見てみますと、民主党の実力者とされる小沢氏には、勝者による支配と敗者への報復という図式しか頭にないようです。民主党において小沢氏非難が自由にできないのも、氏による報復を恐れてのことと説明されています。言葉が命の政治家が口をつぐみ、自由に発言できないことが、小沢氏の報復が、相当に過酷なものであることを物語っています。果たして、現代という時代にあって、こうした思考と態度は、政治家として相応しいのでしょうか。

 政治を権力闘争としてしか見ない人物は、国民を敵と味方に分け、報復を示唆し、恐怖心を煽ることで、国民を支配しようとします。これでは、国民は、戦々恐々となり、相互不信や対立が起きてしまいます。政治家の仕事とは、権力を掌握し、それを自己の目的に濫用することではなく、国民から預かった権力を、国家と全ての国民のため用いることにあると思うのです。

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