時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

外国人参政権―帝国は植民地をつくる

 歴史上の帝国が、自らの支配の先兵として、植民市を建設したり、自国民を移民として送り出したことはよく知られています。この手法、必ずしも過去の遺物ではないことが、外国人地方参政権の議論を通して、次第に明らかとなってきたのではないでしょうか。

 何故ならば、当法案が成立しますと、外国政府は、我が国の内部に自国の植民地区を合法的につくることができるようになるからです。しばしば指摘されているように、一旦入国すれば、外国人にも移動の自由が認められていますので、小さな地方自治体では、外国人住民が多数を占めることは可能です。こうした外国人自治体を全国各地に誕生させ、これらの自治体を拠点として、本国をバックに政治活動を行うとしますと、我が国に、外国政府の支配の影が忍び寄ることになりかねないのです。

 東アジアでは、中国の”帝国主義”は現実の脅威であり、旧来の支配手段を踏襲することは、充分にあり得ることです。実際に、チベット東トルキスタンでは、まさにこの方法が採られました。外国人参政権法案の成立が、外国支配の先兵を自ら招き入れることになる可能性を考えますと、この法案は、決して通してはならないと思うのです。

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