時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

民法改正は”国民主導”で

 千葉法相は、今国会での民法改正法案の成立に意欲を見せていると報じられています。民法とは、国民の私的生活に直接かかわる私法分野であることを考えますと、一部の政治家による国民への押し付けという形での”政治主導”であってはならないと思うのです。

 民法改正法案には、国民や政治家の間でも意見が分かれる夫婦別姓のみならず、非嫡出子の相続分の平等化といった内容も含まれています。何れの改正点も、我が国の家族のあり方を根本から変えるような内容であり、国民の間での充分な議論と理解を得る必要があることは、論を俟ちません。にもかかわらず、千葉法相が、党法案の成立を急ぐとしますと、それは、反民主主義的な態度でありますし、何らかの思想的な背景を疑わざるを得ません。

 国民の代表である政治家は、民法の領域に踏み込む時には、自らが信奉するイデオロギーや個人的な家庭事情を反映させてはならず、常に、国民の一般常識や意向を尊重すべきです。民法改正は、”国民主導”で行うべきなのではないでしょうか。

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