時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

夫婦別姓法案への素朴な疑問

 千葉法相が国会への法案提出の準備を進めているという夫婦別姓法案。この法案には問題点が多いのですが、子どもの姓をめぐる家庭内紛争が頻発するのではないかと思うのです。

 本法案には、女性の自立を促進したいフェミニストの側からの賛成論もある一方で、女子による家名の継承を求める人々からも支持があるそうです。それというのも、もし、夫婦別姓を選択した場合、夫婦には、生まれる子どもに対してどちらか一方の家の姓を選ぶという選択肢が認められるからです(夫婦同姓の場合は、子供だけ違う姓はあり得る?)。始めから、生まれる子供の姓について両者の間で合意があれば問題は起きませんが、もし、双方とも自分と同一の姓を子どもに名乗らせることを主張して譲らなかった場合、これは、解決困難な争いとなります。どちらに優先権があるわけでもなく、両親の子供に対する権利は、全く平等だからです。

 はたして、こうした問題が発生した場合、解決の手段は準備されているのでしょうか(家裁による籤引き?)。子供の姓をめぐって家庭が混乱し、争いが後を絶たなくなるかもしれません。夫婦別姓については、より慎重な議論を要するように思うのです。

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