時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

小沢幹事長辞任―鳩山首相が国民の声を聞いた最初で最後の決断

 民主党政権発足以来、普天間基地移設問題、さらなる財政悪化、強行採決と、我が国の政治は混乱を極めてきました。報道によりますと、鳩山首相は、小沢幹事長に幹事長辞任を迫ったとされていますが、もし、鳩山首相の功績をあげるとしたら、小沢氏を道連れにしたことなのではないでしょうか。

 民主党政権の影の”独裁者”と呼ばれた小沢氏については、その強引な手法に加えて、政治資金規正法をめぐる疑惑もぬぐい切れず、国民の大多数が幹事長ならびに国会議員の辞任を求めてきました。今般、首相が、小沢氏に辞任に追い込んだことは、常々優柔不断な態度が非難されてきた首相が下した、唯一の英断であったのかもしれません。

 辞任の弁として、鳩山首相は、”国民が政府の声を聞かなくなった”という意味のことを発言されたそうですが、政府が、国民の声を聞いた最初で最後の決断が、小沢幹事長の辞任であったとすれば、何ともアイロニーに満ちていると思うのです。

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