憶測が憶測を呼ぶ金元死刑囚の訪日

　民主党政権は、発足当初から、過去の秘密外交を手厳しく非難し、オープンな外交を基本方針として掲げました。しかしながら、昨日の金元死刑囚の来日と鳩山邸滞在は、憶測が憶測を呼ぶ展開になっているようです。

　韓国の哨戒艦撃墜事件が発再生して以来、南北の緊張は高まり、近々、大規模な米韓の合同演習が日本海で行われるそうです。こうした時期における来日は、拉致問題の解決を目的としたものとしては、不自然であり、何らかの背景が潜んでいそうなのです。金元死刑囚の背後には、韓国政府、あるいは、未だに北朝鮮が蠢いているかもしれません。もし、北朝鮮が関わっているとしますと、拉致被害者の取り込みを狙った、日朝国交正常化への地ならしという可能性も否定できません。

　拉致の犯罪性と侵害性を考えますと、日本国政府は、北朝鮮に対して融和策に転じるべきではありません。南北両国に親和性を持つ民主党であるからこそ、日本国の国益とは別次元で、半島情勢に絡もうとしているのではないかと、心配になるのです。

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