時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

金元死刑囚来日―国家公安の機能低下の衝撃

 如何なる組織も、その目的と役割を自覚し、熟知した人物によって運営されなければ、その存在自体が無意味となります。金元死刑囚の来日は、日本国の国家公安機能の低下を白日のもとに晒したということにおいて、衝撃的な事件であったと思うのです。

 この事件によって、最も不利益を蒙ったのは、金元死刑囚を招いた日本国政府であったことは、何ともやりきれないお話です。何故ならば、テロの実行犯をVIP待遇でもてなし、しかも、新たな証言の一つも採れなかったことで、日本国の公安の能力と意識が極めて低いことを、内外に知らしめてしまったからです。加えて、公安委員長の国家公安の任務から大きく逸脱した発言を聞けば、周辺諸国は、日本国への工作や諜報活動は、いとも容易いと判断することでしょう。

 結局、国家の根幹にかかわる公安活動を政治ショー化したことは、日本国に甚大な被害を与えることになったのではないでしょうか。民主党政権は、自らに託された任務を果たしていない、という意味において、日本国を、”無政府状態”にしていると思うのです。

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