時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

中国残留孤児帰国制度の悪用

 中国残留孤児が見つかるたびに、マスコミが親族との感激の対面を大々的に報じた頃と比べますと、今日では、残留孤児に関連する報道は、深刻な社会問題として扱われつつあります。何故ならば、中国残留孤児の帰国制度の悪用が蔓延ってしまったからです。

 そもそも、本人のみならず、親族の呼び寄せを認める制度は、人道主義に基づくものでした。しかしながら、核家族化が進んだ日本国とは違い、中国では、大家族制度が健在であり、”親族”の範囲は広範囲に及びます。もし、先祖に、一人でも日本人がいれば、その子孫たちは全員日本国で定住し、手厚い社会保障を受けられるとなりますと、その数は膨大に上ります。中国残留孤児との血縁を理由に来日しても、中国の人々は、日本語を充分に話すこともできず、生活習慣も違うとなれば、社会に溶け込むことは容易ではありません。このため、犯罪に走ることもあり得ることです。実際に、残留孤児の2世や3世が、マフィア化していることが問題となっているそうです。人道主義的な措置が、犯罪の温床となるようでは、本末転倒です。

 こうした現状を考えますと、現状の親族呼び寄せ制度には、一定の制限を課すべきなのではないかと思うのです。このままでは、国家がもたないのではないかと、心配になるのです。

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