「小沢首相」の対中政策には期待できない

　尖閣諸島において侵犯事件を起こした中国漁船の乗組員を、わざわざチャーター機で本国に送還した菅内閣に対して、国益を損ねるとする非難の声が寄せられています。それでは、「小沢首相」ではれば、国益を守り、中国の膨張政策を抑えることはできたのでしょうか。

　その答えは、”否”、なのではないでしょうか。民主党政権発足時した途端に、大訪中団を率いて中国を訪問したぐらいですから、小沢氏が、中国に対して厳しい態度で臨むことを期待することはできません。あるいは、裏取引で中国の了解を得たうえで、ポーズとして、対中強硬策を打ち出すかもしれません。しかしながら、尖閣諸島を含め、自国の防衛を強化したり、中国に国際法を順守させたり、軍拡を抑制するといった、抜本的な対応を行うとは思えないのです。米軍の抑止力についても、深く理解しているとは思えず、普天間基地の問題も、間接的には中国を利すことになります。

　明日は、民主党の代表選挙の結果が判明しますが、仮に小沢氏が候補者が勝利したとしても、日本国は、中国の脅威に晒され続けることになりそうです。氏の剛腕を評価する意見も聞かれますが、その剛腕は、日本国を破壊する方向に向けられはしても、対中政策については、”悪代官”よろしく、卑屈になるのではないかと思うのです。

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