「小沢首相」では混乱状態に逆戻り

　小沢氏を支持する理由として、小沢氏が首相になれば、先の衆議院選挙でのマニフェストを実行してもらえる、という意見があります。しかしながら、政権発足後の鳩山・小沢体制が辞任に追い込まれた理由が、マニフェストに拘った故の迷走であったことを考えますと、「小沢首相」の誕生は、この状態、あるいは、それ以前の迷走状態に逆戻りすることになるのではないかと思うのです。

　予測される「小沢内閣」とは、鳩山・小沢体制ならなぬ、小沢・鳩山体制となりそうです。普天間基地問題も、振り出しに戻ることになりそうですし、子供手当を満額支給を目指すとしますと、財源問題も再燃します。民主党政権への支持率低下の理由が、マニフェストの”不可能性”にあったとしますと、もう一度、この”嘘”と紙一重の”不可能性”を追求することは不可能ではないかと思うのです。

　小沢氏の剛腕で解決できるとの見方もありますが、強引な手法は反発を高めるだけで（国民は代表選に投票権がないのでなおさらのこと）、さらに混乱に拍車をかけるように思うのです。

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