時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

船長釈放―政府は地検に責任転嫁できない

 昨晩は、船長釈放のニュースを耳にし、急ぎ、法務大臣は指揮権を発動して釈放を差し止めよ、とする記事を更新しました。中国のチャーター機がまだ到着していないことを祈りながら。

 仙谷官房長官は、地検の判断には政治介入はなかったと述べ、あくまでも、船長釈放は、検察の責任とする立場を貫いています。しかしながら、日本国では、法務大臣には、検察の権力濫用や越権行為を抑止する趣旨から、指揮権が認められており、もし、本気で釈放を止めようとすれば、できなかったわけではないのです。政府が、この問題が、我が国の主権と領土に関わる重大事件であるとする認識し、地検の”政治判断”を司法の越権行為として咎めさえすれば・・・。法務大臣が指揮権を行使しなかったことは、すなわち、検察の判断を認めていたことを意味しています(やはり、政治による司法介入であったかもしれない・・・)。地検の釈放決定の過程は闇の中ですが、一つだけ確かなことは、政府にも重大な責任があるということです。

 止める権限がありながら、それを行使しなかったことを考えますと、やはり、民主党政権には、我が国の主権も領土も、真剣に守る意思に欠けていたと言わざるをえないのです。

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