時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

良き隣人は暴力を振るわない

 枝野氏の”悪しき隣人”発言をフォローしたかったのか、前原外相は、中国は”良き隣人”になるべきと述べたそうです。現状が、”悪しき隣人”状態にある限り、希望的な観測に基づく発言は、悪者を利するだけです。

 常々怪訝に思うことは、民主党政権は、悪いことは悪い、と明確な善悪の判断を示さないことです。現在、日本国政府がすべきことは、他国の領土を、武力によって奪おうとする中国の行為は、国際社会のルールに反する横暴な行為であると指摘することです。中国の行動は、国連憲章にも、日中平和友好条約にも違反しています。しかも、中国側は、尖閣諸島を諦める気配はなく、”核心的利益”とまで表現し、あくまで自国の領土に組み入れようとしているのですから。

 ”良き隣人”は、他者の者を奪ったり、暴力をふるったりはしません。かつて、アリストテレスは、政治とは、正邪を明らかにすることと述べましたが、民主党政権は、正邪の判断から逃げてはならないのです。”悪しき隣人”に妥協しますと、”良き隣人”になるどころか、”悪しき支配者”になりそうです。

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