時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

クローズアップ現代は中国のスポークスマン?

 昨晩、NHKクローズアップ現代で、与那国島への自衛隊配備について解説していました。しかしながら、この番組、まるで中国のスポークスマンのようなのです。

 特に唖然とさせられたシーンは、出演していたNHKの解説委員?の方が、中国の軍事力が脅威となるか否かは、軍事力をどのように使うかによるかによって左右されることであって、それは、今後の対中政策にかかっている、という内容のコメントを述べたことです。中国政府が、侵略の意図を持つことは、南沙諸島西沙諸島で武力を行使したり、領海法を制定して尖閣諸島を自国領としたり、空母の建造に着手したり…と、誰から見ましても明白です。ところが、解説では、こうした”経歴”を一切無視して、対中関係が改善されれば、中国は、軍事的な脅威とはならないと言っているのです。そうして、良好な対中関係が、中国の要求を全面的に受け入れることであるならば、日本国は、中国の尖閣諸島領有を認めなければならないことになります。

 結局、この解説は、平和裏に尖閣諸島を譲れば軍事力は行使しない、とする中国側の言い分を代弁しているに過ぎません。孫子の兵法の”戦わずして勝つ”そのものなのです。日本国の公共放送であるNHKが中国のスポークスマンとなる現状は、狂っているとしか言いようがありません。

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