時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

鳩山前首相は外交の撹乱者か

 鳩山前首相の発言が、我が国の立場を危機に陥れたことは、一度や二度のことではありません。尖閣沖事件についても、中国首脳に対して”両国間の話し合いで解決する”と氏が話したことが、遠因として指摘されてもいます。

 先日も、北方領土問題について、”二島返還をベースに交渉すべし”という発言をしたことが、日ロ間の緊張をさらに高めてます。本人としては、鳩山家の先代から継承している”譲歩案”を出すことで”緊張緩和”を狙ったのかもしれませんが、むしろ、両国からの強い反発を招き、事態は最悪の方向に向かっています。そもそも、北方領土の占領の経緯を考えれば、ロシア側に合法性があるとする認識は出てこないはずなのですが…。一方のロシアに至っては、開き直って”侵略”を正当化している始末です。これでは、メドヴェージェフ・プーチン体制での解決は、ほぼ不可能となりそりそうです。

 鳩山前首相の狙いは、もしかしますと、外圧を利用して、菅内閣への揺さぶりかもしれませんが、自らの発言が、菅内閣どころか、日本国を根底から揺るがしていることを自覚していただきたいと思うのです。

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