時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

大相撲は真剣勝負で生き残りを

 野球賭博に続き、八百長事件で揺れる大相撲。実のことろは、随分と以前から八百長が行われており、今回、携帯の通話記録という動かぬ証拠が見つかって、否定すべくもなくなった、ということのようです。この場に至っては、大相撲が生き残るには、二つに一つしか道はないと思うのです。

 一つは、大相撲のプロレス化です。つまり、始めからシナリオを描き、力士たちには、その通りに演じてもらうというものです。もう一つの道は、一切、八百長を排除し、真剣勝負で見せる、というものです。プロレス化案で行きますと、大相撲には、ショーの要素に乏しいという問題点があります。プロレスでは、選手が、派手な立ち回りをしたり、危険な技などをかけますが、これは、ショーであるからこそできることです(真剣勝負ですと死に至る…)。大相撲には、飛んだり、跳ねたり、はありませんので、プロレスと同じ路線を行きますと、つまらないものになります。また、企業からの懸賞金も意味がなくなります。一方、真剣勝負とすれば、地味ではあり、また、決まり手などによる制約があっても、その真剣さゆえに、観客を惹きつけることができるかもしれません。オリンピックや世界選手権の競技に人々の視線が釘付けになるように。

 真剣勝負型であれば、国技としても相応しく、力士たちも常に緊張感を保つことができます。あらゆるスポーツとしての醍醐味は、真剣勝負によるフェアな闘いにあるのですから、やはり、この道を選ぶべきと思うのです。

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