時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

中国で反政府運動が起きたら

 エジプトでは、終に国民が、30年の長きにわたったムバラク独裁体制を倒しました。一方、中国政府は、エジプト情勢に敏感に反応しているようであり、情報統制を強化するなど、自国への飛び火を警戒しているようです。

 中国において、一党独裁体制の打倒を掲げる大規模な民主化デモが発生した場合、日本国政府は、反政府側への支持を表明すべきと思うのです。その理由は、第一に、歴史の流れにおける民主化へのうねりを止めることは、もはやできないということです。国民を弾圧しつつ、権力と富を独占する体制は、時代遅れとなり、消え去る運命にあります。第二に、国民の味方になることは、将来の日中関係にプラスの影響を与えます。もし、日本国政府が、共産党側に肩入れするとしますと、日本国は、将来にわたって、中国国民の恨みを買うことになるでしょう。第三として挙げられる理由は、国際社会が注視することで、中共政権による天安門事件の再来を牽制することです。人民解放軍が、国民に銃を向けないように。

 エジプトのムバラク政権崩壊の余波は、ユーラシア大陸の東まで及ぶ可能性があります。日本政府は、その時に備えて、中国の民主化と自由化への移行に際して、自国には何ができるかを、考えておくべきと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。
<a href="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</a>