時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

休耕田の太陽光発電利用は”食管制度”

 鹿野農水省は、休耕田の太陽光発電利用に対して賛意を示したと報じられています。しかしながら、この案、第二の食管制度となると思うのです。

 そもそも休耕田の発電利用は、随分と以前からプランはあったそうなのですが、ソフト・バンクの孫氏が、自身の大規模太陽光発電の用地として休耕田に目を付けたことから、突然、注目を集めるようになりました。発電量の大きな大規模設備を建設するならば、相当の面積が必要になりますので、こうした広大な集約された農地は、むしろ、農業にこそ適していますし、過疎地の小規模休耕田となりますと、送電コストが嵩みます。後者の場合には、もしかしますと、農家が直接に発電事業を行う可能性もあります。もっとも、大規模太陽光発電施設の建設するよりも、減反政策を見直して、休耕田に対する補助金制度を止める代わりに、農家が、直接に発電収入を得る方が、まだ”まし”であるのかもしれません。

 何れにしましても、休耕田を利用した発電は、国民負担の下で、電力会社が高値の固定価格で買い上げる点において、”食管制度”に類似しています。食管制度が行き詰ったように、この制度も、長期的に維持できるとも思えないのです。

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