時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

復興相を買って出る政治家がいない民主党

 本日、辞任を表明した松本龍氏は、復興相就任を二度辞退し、仙谷氏も就任要請があったものの、断ったと報じられています。閣僚の人選は、首相の権限ではあるのですが、民主党には、復興相を自ら買って出る人物はいないのでしょうか。

 被災地の惨状を考えれば、”我こそは”、と名乗り出る人物が出現してもよさそうなものです。危機に際しては、こうした人物が、一人や二人は現れるのが常であり、昼夜を忘れ、心血を注いで復興事業に奮闘するものです(ハードな任務を考えれば、若手を起用したほうがよいのかもしれない・・・)。被災地にあっては被災者を励まし、地方自治体と力を合わせて事業を進め、世論の支持を受けながら復興を速やかに実現すれば、その人物は、将来の首相の最有力候補ともなるはずです(民主党政権が続けば、のお話ですが・・・)。政治家としては、やりがいのある仕事なはずなのですが、民主党政権の人事には、停滞感が漂っています。

 民主党の政治家の多くは、リスクをとることに二の足を踏んでいるのかもしれませんし、自己の能力欠如を自覚し、引き受けることに自信がないのかもしれません。あるいは、狡猾な首相のことですから、有能な若手に手柄をとられるのを嫌っている可能性もあります。復興相をめぐる混乱には、民主党内部の組織疲労が伺えるのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

<a href="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</a>