時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

脱原発デモ―自分の首を絞める労組

 もし、デモが主張するように、脱原発が実現したとしますと、最もそのマイナス影響を受けるのは、一般の労働者の方々なのではないかと思うのです。電力料金の値上がりと電力供給不安は、産業の空洞化=雇用の流出の促進要因なのですから。

 昨日、明治公園で開催された脱原発デモでは、主催者発表で6万人の人々が集まったそうです(実際には、この数よりかなり少ないのでは…)。参加者の多くは、文化人、共産党系団体、日教組、労組などであり、全国各地からツアーを組んで参加したそうですが、労組が動員されていることは、不思議でなりません。文化人や日教組などは、産業が空洞化しても、失職するわけではありませんので、無責任な態度をとるのでしょうが、労組ともなりますと、製造拠点の海外移転は、即、失業に繋がります。超円高による産業空洞化に加えて、脱原発ともなれば、雇用の喪失に拍車がかかることになります。

 労組は、文化人や日教組などとは違い、脱原発の産業へのマイナス影響は他人事ではなく、無責任な行動は採れないはずです。それとも、労組の幹部は、一般の組員の生活のことなど念頭になく、理想論に走っているのでしょうか。原発デモに参加した労組の人々は、自分で自分の首を絞めているように思えるのです。

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