時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

日韓文化摩擦―道徳観や倫理観は譲れない

 先日、女性のアナウンサーが、韓国においてタクシーに乗車したところ、危ない思いをしたということを、テレビの生放送の番組で発言したところ、韓国のネットでは、”韓国を侮辱した”とする批難の声が上がったそうです。

 本日のネットニュースでは、中国の上海で日本人に対する”ぽったくり事件”が頻発しているという警告記事が掲載されていました。こうした報道に対して、今のところ、中国側から、”中国を侮辱した”とする反応はなく、当然のことと受け止められているようです。海外事情を事実に即して報じることは、マスコミの使命でもあり、上海の事件については、珍しくも、親中派である朝日新聞社さえ報じていました。海外で発生した報道は、何れの国であっても、積極的に報じられるのが常識となっているのです。この国際社会の常識から見れば、”自国に不都合な事実は隠蔽されるべき”と考え、しかも、その事実が報じられたことを以って”侮辱”と批難することの方が、よほど、常識から逸脱していると思うのです。自分が悪いことをしたのにも拘わらず、それを指摘した相手を攻撃することは、いわゆる”逆切れ”というものであり、日本国では、特に忌み嫌われる行為でもあります(他の諸国でもそうなのでは・・・)。

 日韓関係をめぐっては、最近、政治や経済のみならず、文化面での軋轢が続いていますが、グローバル化とは、韓国の”逆恨み”や”逆切れ”を容認することではないはずです。日本人は心が狭いと批難する韓国の人々もおりますが、倫理観や道徳心には、譲れないものもあると思うのです。

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