時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

菅前首相―お遍路さんパフォーマンス

 国会議員は、国会が閉会されている間は、”休暇期間”とでも考えているのでしょうか。現職の国会議員が、休祝日でもないのに、お遍路さんに出かけるとは、決して誉められたことではないと思うのです。

 昨今、菅前首相は、退陣を前にして15億円もの機密費を使用したと報じられており、その使途は、全く不明です。野党時代には、官邸機密費や外交機密費は、民主党の与党に対する攻撃材料であったはずです。また、政治資金管理団体―「草志会」―による北朝鮮政治団体への献金など、菅首相にまつわる疑惑は、一つや二つではありません。こうしたダーティーなイメージを払いのけたいために、白装束でお遍路さんに出向くとしますと、それは、狡猾なパフォーマンスでしかないと思うのです。

 首相を辞したとはいえ、国会議員であるのですから、パフォーマンスに時間を費やすよりも、政治家本来の仕事を為すべきです。こうした本末転倒の姿からも、菅氏が、如何に首相として不適任であったかを思い知らされるのです。

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