時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

小沢氏―政治倫理も問われている

 陸山会事件の初公判後の記者会見で、小沢氏は、記者から国会喚問について問われたところ、三権分立を持ち出して、記者の勉強不足を逆に責めたそうです。陸山会事件は、法律上の事件に留まらず、政治家としての政治倫理をも問われる事件なのではないかと思うのです。

 小沢氏は、この事件は、司法上の問題であるから、政治とは切り離すべきと言いたいようです。しかしながら、より根本的なところで、小沢氏は、政治家として責任を問われる行為を行っています。それは、政治資金管理団体を利用して、不動産売買を行っていたことです(現行の政治資金規正法では禁じられている…)。小沢氏の不動産売買は、”趣味”とも言われており、いわば、自らの個人的な目的のために、政治資金を動かしていたことになります。政治資金管理団体は、政治家の私的な組織ではなく、あくまでも、政治活動を支えるために認められている公的な組織なはずです。

 政治活動の名を借りた不動産売買は、政治権力の私物化にも繋がるものであり、”4億円は私のお金”という発言自体が、実のところ、小沢氏の公私混合を表しているとも言えるのです。小沢氏は、政治家としての倫理をも問われていることを、自覚すべきではないかと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。


<a href="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</a>