時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

TPP交渉―”後の祭り”にならないために

 通商協定とは、政府のみならず、民間の企業や国民に対して、ストレートに影響を及ぼすものです。いわば、国民こそが、真の当事者となるのですが、政府は、TPPの交渉内容について詳しい情報を知らせようとはしていません。

 最悪の場合には、協定が締結された後に、初めて内容を知らされて国民が驚愕する、という展開になりかねません。しかも、協定の内容が、どう考えても自国に不利、ということになりますと、不利益を受ける国民の中から不満の声が上がり、政府は、国民を騙したとする認識も広がることになります。これでは、”後の祭り”となりますし、企業や国民は、TPPに備えた準備もできません。

 安全保障に関わる対外交渉は、機密性が高いために、公開には必ずしも適しませんが、通商協定の交渉については、政府は、できる限り、そのプロセスを公開し、国民に情報を提供すべきではないかと思うのです。民主党政権の様子を見ておりますと、秘密交渉を行うのではないかと、心配になるのです。

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