時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

TPPに制度の議論を

 TPPに関しては、日本国内では、農業や医療関係者を中心に不安の声が聞かれます。ところで、TPPの合意形成とは、どのような仕組みで行われているのでしょうか。

 実は、この部分が、謎であるからこそ、国内では不安が広がる原因の一つではないかと思うのです。早くから交渉を開始していた8ヶ国の間では、合意に向けて既に大詰めを迎えていたとも報じられています。もしかしますと、これらの全8ヶ国が、アメリカ案に無条件で合意したということなのかもしれませんが、日本国のみならず、カナダやメキシコが参加するとなりますと、仕切り直しも必要になるかもしれません。その際、制度化された合意形成の仕組みがあれば、日本国政府も他の参加国も行動が採りやすくなります。

 このように考えますと、具体的な自由化項目について話し合う前に、TPP交渉では、仕組みについて考えてみるべきなのではないかと思うのです。TPPへの信頼は、制度設計の良し悪しにもかかっているのではないでしょうか。

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