時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

国会版仕分け―スパコンが標的となる不思議

 民主党政権の下で行われた仕分け作業では、連舫氏の発言が物議を醸しましたが、国会版の仕分けでも、何故か、スパコンが対象に選ばれ、縮減の意見が多数を占めたというのです。

 そもそも、仕分け作業については、対象の絞り込みに段階において既に振り分けがあり、真の”予算の無駄遣い”は、表に出てきていないことが少なくありません。仕分け対象の4事業に選ばれたこと自体に、”はじめに結論ありき”の姿勢が見えるのですが、何故、こうもスパコンが狙い撃ちされているのでしょうか。本日、スパコン「京」は、「HPCチャレンジ賞」で四部門全て一位を獲得したとの報道もあり、スパコン事業は、産業政策として成功した事例に入ります。国民からの支持が高いにも拘わらず、予算削減措置を採るとしますと、政治が、一生懸命に自国の足を引っ張っている印象を受けます。

 予算縮減の理由として、文部科学省天下りの人件費が挙げられていますが、これを根拠に、大幅に予算を削減するとなりますと、さらなる技術開発で、1秒間に2京を目指すという目的も危うくなります。政府も然ることながら、国会もまた後ろ向きとなりますと、国民は、国会に対しても失望するのではないでしょうか。

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