時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

大王製紙事件―ギャンブルの”麻薬性”の研究を

 ここ数日、大王製紙の創業者一族の前会長が、カジノでの負けによる借金を支払うために、会社のお金を使い込んでいた事件がマスコミ等で大きく取り上げられています。この事件を契機に、ギャンブルの”麻薬性”について研究し、対策を考えるべきではないかと思うのです。

 前会長が道を踏み外した原因は、ギャンブルに嵌ってしまったことにあるそうです。つまり、自分の意志ではなかなか止められない状況に陥ってしまったわけであり、この症状には、常習性が認められます。不思議なことに、人間の精神には、ギャンブルに弱いという側面があるようなのです。ところが、ギャンブルは、古代から存在しているにもかかわらず、学術的な研究の対象となったというお話は、あまり耳にしません(医科学的な研究が、どこかにあるのかもしれない・・・)。多くの人々が、ギャンブルで身を滅ぼしながら、誰も、その対策を知らないのです。

 東日本大震災の被災地では、カジノ特区を設けるといった案があるそうですが、被災者がギャンブルに溺れ、さらに債務を負うような事態はいただけません。パチンコを始め、ギャンブルの常習性には問題があるのですから、政府は、ギャンブルで国民から財産を巻き上げる政策よりも、国民をギャンブルから守る方策を考えるべきではないかと思うのです。

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