時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

韓国での石油備蓄のナンセンス

ネットのブログ記事を読んでおりましたところ、経済産業省が、今月2日に、韓国での石油備蓄を検討していることを明らかにしたとの報道があったことを知りました。この政策、あまりにナンセンスなのではないかと思うのです。

 経産省は、この方針について、日本海側で地震が発生した際には、備蓄施設がある太平洋側から石油製品を運ぶよりも、韓国から運搬した方が、円滑かつ迅速に被災地に届けることができると説明しているようです。そもそも、プレートの移動による大規模な地震は、太平洋側で起きる確率が高いのですから、日本海側に対象を絞った備蓄というのもおかしなお話です。また、石油危機の発生は、地震ばかりではなく、国際情勢などによって発生することがあります。例えば、70年代の石油危機はこのタイプですし、安全保障上の緊張から、海上封鎖により石油の輸送路が遮断されることも考えられます。最悪の場合には、当の韓国が、日本への備蓄輸送を妨害する可能性さえあるのです。

 備蓄とは、外国への依存を低下させるための政策なのですから、外国に備蓄したのでは意味がありません(輸送や使用に制約を受ける…)。民主党政権は、またしても、備蓄管理費といった形で利権を韓国に流そうとしているのでしょうか。こうした本末転倒の政策に、国民が納得するはずはないと思うのです。

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