時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

政府は日本の古典外国語訳プロジェクトを

 クール・ジャパンを掲げて、政府は、日本国の文化を積極的に海外に宣伝するそうです。漫画やポップ・カルチャーが中心とのことですが、日本国の古典を外国語に訳し、海外に発信する事業にも、ぜひ、取り組んでいただきたいと思うのです。

 世界最初の小説が『源氏物語』と評されるように、日本国には、長きにわたる歴史の中で、優れた文学作品を生み出してきました。しかも、平安時代の朝廷文化から武士の時代の戦記物まで、それぞれの時代精神を背景にした、様々なジャンルの作品が残されています。いわば、文芸の宝庫であるわけですが、一部の著名な作品を除いては、外国語訳が進んでいるとわけではないようです。外国語訳と並行して、翻訳された作品を、NHKが海外に向けて放送すれば、諸外国の方々にも関心を持ってもらえるかもしれません。

 伝え聞くところによりますと、海外放送用としても制作されているNHK大河ドラマの「平清盛」は、一話の政策に1億円を費しているにも拘わらず、自国の歴史を歪曲・捏造し、『平家物語』の価値を棄損しています。むしろ、奥ゆかしく、日本人の繊細な心の動きや歴史観を表現しているオリジナルの作品を直接に紹介した方が、日本国の理解には役立つのではないかと思うのです。

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