時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

生活保護不正受給事件―芸能界は社会悪を容認する?

 芸能人の河本氏の母親が生活保護を受給していた件について、芸能界では、不思議なことに、批判した側を非難する声が大勢を占めているようです。不正の告発が非難を浴びるとなりますと、社会の腐敗は底なしとなってしまいます。

 河本氏を批判した人々は、生活保護の制度を全面的に否定しているわけではありません。不正受給者が続出していること、貧困ビジネスの温床になっていること、財政危機の要因となっていること、支給を受けながら遊んでいること・・・などが社会問題として取り上げられ、この事件が発覚する以前から、制度改革が提起されていました。むしろ、遅すぎた感さえあり、ようやく改革に向けた取り組みに着手できることは、国民にとりましては、歓迎すべきことなのです。

 にも拘らず、芸能界では、批判した側を叩く意見で溢れているとしますと、それは、国民感覚から遠く離れています。芸能界は、国民あっての存在なのですから、社会悪を容認しますと、国民もまた離れていくのではないでしょうか。

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