日本も財政のスリム化を―ギリシャの良識に学ぶ

　本日、昨日実施されたギリシャの議会選挙の結果が判明しました。ギリシャ国民は、ユーロ残留と緊縮反対という両立困難な政策を訴えて急速に支持を拡大した急進左派連合ではなく、緊縮賛成派を選択したようです。

　当初は、緊縮策への感情的な反発から、緊縮反対派が勝利するのではないかとする予測もありましたが、結果を見ますと、ギリシャ国民の良識が不満感情に勝ったようです。この選挙結果は、日本国にも学ぶところがあります。最近の我が国の政治状況を観察しておりますと、現実を直視し、有効な対策を探るよりも、現実から逃避したり、感情に流されるパターンが多いからです。日本の財政赤字は、規模からしますとギリシャを遥かに上回り、早晩、改革を要します。民主党政権は、税と社会保障の一体改革を提起していますが、財政のスリム化を図らないことには、償還どころか、国債の利払い費だけで財政が破綻しそうな勢いです。

　日本国民もまた、良識的な判断によって、財政危機からの脱出をはかるべきなのではないでしょうか。そして、政治家もまた、財政のスリム化に正面から取り組む勇気を持つべきではないかと思うのです。

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