時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

ICJ拒否で国際世論頼りとなる韓国のジレンマ

 昨日は、海外メディアの取材陣が、韓国経由で竹島に上陸した件について記事を書きましたが、上陸した外国人記者が、竹島は、”領有権の係争地”と発信したことから、韓国政府は、野党から”独島”を領土問題化したと批判を浴び、窮地に陥っているそうです。

 日本国からのICJへの共同提訴の申し入れを韓国が断った理由は、国際法に照らしてみますと、竹島の領有に関する法的根拠がないからに他なりません。負けると分かっているので、国際裁判を回避したいのです。その一方で、韓国は、竹島を国際社会において韓国領として認めさせたいと考えているようです。そこで韓国が思い付いたのが、国際世論に訴える戦略なのではないかと思うのです。国際世論さえ味方に付ければ、ICJでの解決を回避、あるいは、ICJを”人民裁判”に変質させることができるのではないかと・・・。しかしながら、この作戦は、両刃の剣です。国際社会で竹島の宣伝を繰り返せば繰り返すほど、竹島問題は国際紛争化し、日韓の間に”領土問題がある”ことを自ら認めることになるのですから。これは、韓国にとって、深刻なジレンマとなるはずです。

 しかも、韓国は、竹島を不法占拠するに当たり、暴力的手段に訴えたという拭いがたき過去もあります。結局、国際社会において事実が明らかになるほど韓国側は不利になり、国際世論作戦も効果が減少してゆくのですから、悪いことはできないもの、と思うのです。

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