時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

”正義の味方”は平和の破壊者か

 正義の味方と邪悪な者との闘いは、古今東西を問わず、物語の基本的なモチーフです。テレビ世代では、こうした勧善懲悪のストーリー展開のアニメを、手に汗握りながら見て育った人々も少なくないはずです。

 フィクションであれ、悪者が正義の味方に倒されますと、誰もが、ほっと胸をなでおろします。ところが、戦後の平和教育では、如何なる場合でも、軍事力を使った側が悪い、と教えるようになりました。とりわけ、憲法が描く国際社会のヴィジョンでは、日本国は、周囲を善良な国々に囲まれており、日本国の軍事行動そのものが、まるで、邪悪な行為のごとくに見なしています。ところが、現実には、侵略の機会を虎視眈々と狙う国もあれば、領土を不法占拠する国もあり、さらには、拉致や核・ミサイル開発で脅す先軍国家もあります。どの方面から見ましても、悪役は周辺諸国なのですが、それでもなお、日本国の軍事的な行動は悪であると言い張る人々がいるのです。こうした人々は、正義の味方が、邪悪な者に敗れるスト―リに、拍手喝采するのでしょうか…。

 最初の構想において、善悪が入れ替わっているのですから、日本国を、一方的に悪役とする見方も間違っているはずです。侵略国家の暴力主義を阻止することが、正義に叶うならば、日本国もまた、正義の力を行使できるように、憲法を改正すべきではないかと思うのです。

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