時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

韓国は国連加盟と共に竹島問題の平和的解決義務が生じるのでは?

 韓国が竹島を不法占拠した時、朝鮮戦争において国連軍が出動しながら、韓国自身は、国連の加盟国ではありませんでした。北朝鮮と共に南北両国が国連の加盟国となるのは、1991年9月のことです。

 このことは、李承晩ラインが引かれ、竹島が不法占拠された時期には、韓国は国連の枠外にあったことを意味しています。中国によるチベット東トルキスタンへの侵略も、国連未加入時期に行われましたが、国連憲章が定めた紛争の平和的解決の精神は、実のところ、戦後直後に国連非加盟国によって踏みにじられているのです。韓国は、武力行使により現状を変更し、竹島が日本領であることを示す標杭を一方的に抜き取り、竹島の領有を宣言したのですから…。韓国としては、国連未加盟国であったことを言い訳としたいのでしょうが(未加盟国でも武力による領土侵奪国際法上の違法行為…)、1991年9月以降は、この言い分は通用しないのではないでしょうか。不法占領は過去の行為であれ、占領状態は継続されているのですから、問題は未解決です。それでもなお、韓国は、”歴史的にも法的にも疑いのない韓国領”という主張を曲げようとはしないのでしょうが、日本国という領土を奪われた被害国が存在し、竹島の領有権を主張している以上、韓国の占領が合法化することは永遠にないのです。

 韓国は、現在、ICJの強制管轄受託を宣言してはいないものの、国連加盟国として紛争の平和的解決の義務を負っています。この点、竹島のICJへの共同提訴を拒絶する態度は、国連精神に反していると言わざるを得ません。過去に侵略行為を行った自らの行為に非があるのですから、韓国は、たとえ不利な判決であったとしても、その判決を素直に受け入れるべきと思うのです。

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