時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

東京都知事選は混戦では?-マスコミの世論誘導は罪深い

 昨日は、都知事選の二強構図化は、壮大な陰謀ではないか、とする記事を掲載いたしましたが、選挙に際してのマスコミの世論誘導ほど無責任であり、罪深いものはないと思うのです。

 ”マスコミ主導”の選挙には、民主党政権の誕生で国民の多くは懲りております。連日連夜、マスコミは、政権交代を実現しなければ、日本国の未来はない、と言わんばかりの報じ方でした。この宣伝に釣られて、民主党に一票を投じた国民も少なくなく、その後の混乱は、今日まで尾を引いております。今回の都知事選では、マスコミは、他の候補者を最初から泡沫候補者として消してしまうことで、有権者を一騎打ちの構図に誘い込みたいようです。しかしながら、他の候補者は、マスコミが決めつけるほど泡沫候補者なのでしょうか。枡添氏は、民主党が担ぎ出そうとしたぐらいですから、保守票が逃げる可能性が高く、また、DV問題を考えれば、女性票も期待できません。また、現夫人が創価学会幹部との指摘もあり、創価学会にアレルギーがある有権者も忌避することでしょう。それでは、行き場を失った保守票や女性票がそのまま細川氏に流れるかと言えば、小泉氏や民主党の支援は苦い記憶を蘇らせますので、保守層や女性を惹きつけるとも思えません。一方、首都直下型地震東京オリンピックのテロ対策を重視すれば、田母神氏の自衛隊航空幕僚長としての手腕に期待する有権者がいてもおかしくはないのです(保守層の支持も…)。

 マスコミは、二強構図を既成事実化したいようですが、有権者の半数は浮動票とも言われておりますので、東京都知事選は、混戦と見る方が適切なのではないかと思うのです。

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