時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

舛添新都知事の政策構想の危うさ

 昨日即日開票された東京都知事選挙では、組織票を固めた舛添氏の当選という結果となりました。当選が決まって早々に、舛添氏は、NHKの番組に出演し、独自の政策構想を打ち出したそうです。

 構想の内容は、”介護士と保育士の報酬アップや、高齢化が進む多摩ニュータウンでの福祉施設増設…”というものなそうです。選挙では、福祉や少子高齢化対策などを重点政策として掲げてきたため、具体策を示そうとしたのかもしれませんし、氏の支持団体への”論功行賞”かもしれません。しかしながら、氏が厚生労働大臣であった時代を思い起こしますと、危うさを感じさせます。在任中に問題となった肝炎訴訟において、確か6兆円から10兆円をも超える和解金の支払いを提示したからです(数字は不正確かもしれません…)。国家予算の10分の1にも及ぶ巨額であったので、驚きを禁じ得なかったのですが、こうした氏の極端とも言える言動とバランスを欠いた判断力を考慮しますと、今後の東京都政は、福祉重視に大きく傾くことが予想されます。つまり、福祉ばら撒き政策、しかも、最悪の場合には、一部の支持団体に対する利益誘導としての福祉重視政策が繰り広げられないとも限らないのです。

 その一方で、過去においては高齢者を軽視する発言をしているそうですので、舛添氏は、”権力のためならば手段を択ばない”というタイプの政治家のようです。今後の都政が、民主党政権の再来とならないことを祈るばかりです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。

<a href="https://blog.with2.net/in.php?626231">人気ブログランキングへ</a>