朝鮮通信使日韓共同ユネスコ申請-虚偽申請のリスク
昨日の新聞報道によりますと、日本国の15の地方自治体と韓国の釜山市とが、朝鮮通信使について共同でユネスコの世界記録遺産に申請する動きがあるそうです。しかしながら、この企画、どこかで破綻する気配がするのです。
実際に、どのような記録文章が選定されるのかは分かりませんが、朝鮮通信使に対する両国の見方は全く違っています。江戸幕府は、朝鮮通信使を朝貢使節団として見なしており、この見方は、現在に至るまで変わりはありません。一方、今日の韓国では、朝鮮通信使は、朝鮮の優れた先進技術や学問を導入することを欲した日本から請われて派遣したと教えています。それでは、どちらの言い分が史実なのでしょうか。日本国に残された史料には、朝鮮通信使たちの巻き起こした騒動や迷惑行為も記録されています。一方、朝鮮通信使の日記は、日本国の繁栄ぶりへの礼賛や驚嘆に溢れており、水車の技術を日本から学ぼうとしたことを記録した室町時代の史料まであります。記録遺産として登録するとなりますと、登録した史料そのものが、韓国の”歴史認識”を否定することになります。韓国は、自らの”歴史認識”と一致させるために、史料の改竄を試みるかもしれません。仮に、韓国が歴史の改竄を行うとしますと、日本国は、ユネスコに対し虚偽の申請書を共同で提出することになり、国際的な信用を失ってしまいます。
アジアの朝貢システムでは、使節を派遣する側が下位に位置しており、日本国の将軍の代替わり等に際して祝賀使節として派遣されてもいますので、朝鮮側が日本国に入貢したとする見方のほうが実態を示しているようです。韓国側が歴史の事実に耐えられないとしますと、このプロジェクト、早晩、ご破算になるのではないかと思うのです。
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