河野談話の検証-韓国は自らを疑うべき
先日、日本国で公表された河野談話の検証報告について、韓国では、激しい反発が起きているそうです。報告の内容は、韓国側を含む当事者も認めていますので、事実であることは疑いないのですが、韓国の世論は、この報告書は、事実に反すると決めつけているようです。
この反発に接して不思議に思うことは、韓国では、何故、誰も自国を疑おうせず、また、真実を知ろうとしないのか、ということです。ネット上では、「盧武鉉大統領が独島(日本名称:竹島)を我々の領土だと、正確な歴史の事実を国民に伝えたように、朴槿恵大統領も歴史的資料を整理して国民に向けた演説をお願いします」とする意見も見られるそうです。この意見で興味深いことは、大統領が断言すれば、それが、事実であることの証明になると考えていることです。竹島については、領有の正当性は、ICJといった国際機関における法と証拠に基づく証明が必要であり、大統領の一言で、即、正当性が生じるわけではありません。全ての物事の判断は、善悪も含めて韓国人が決定権を握っていると思い込んでいるとしますと、それは、病的でさえあります。逆に、日本国民には、嘘を嫌い、あらゆる物事を疑ってみる傾向があります。河野談話の再検証も、事実の解明が優先された結果であり、特定の人の発言や見解が、そのまま事実であるとは考えないのです。
また、韓国のネット上の意見には、「20年前の事実を歪曲する日本は、100年前の歴史をどれだけ歪曲しているだろうか。お前らの歴史は全部偽りだ」という日本嘘つき論もあるそうです。懐疑主義は、近代的な精神の始まりなのですから、韓国は、まずは、自国こそ疑うべきなのではないでしょうか。
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