時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

隠蔽しない勇気を

 不祥事やスキャンダルが発生した場合、人間の行動は、およそ二つに分かれます。その一つは、自らの名誉や立場を守るためにひたすらに隠すことであり、もう一つは、全ての事実を明らかにした上で、厳正に対処してゆくといものです。
 
 兎角に、人間は、咄嗟に、より痛みが軽いと感じられる隠蔽を選択する傾向にありますが、隠蔽は、事実を知る者に弱みを握られることを意味しますし、後々、精神的な重圧や経済的な負担に苦しめられます。また、隠蔽していた事実が暴露されますと、ダメージは、それをしない場合の数倍に上ります。その一方で、事実を明らかにする方を選択する場合には、短期的には激痛を覚悟する必要があります。しかしながら、誠実に対処を終えた後には、誰からも脅されることも、不当な負担を強いられることもありません。逆に、問題に直面しての真摯な態度と自らの行動に対して責任をとる姿勢が評価されることもあります。両者の方法を比較しますと、隠蔽せず、正直に対処した方が結果は良いのです。
 
 昨今、日本国内では、様々な問題や事件が発生しておりますが、隠蔽だけは、避けるべきではないかと思うのです。自己保身は、悪しき勢力や犯罪を庇うことになります。隠蔽しない勇気こそ、日本国の精神的な再生に繋がるのではないでしょうか。
 
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