時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

「進化論」から見えてくる人類共通の脅威:進化論による人類の3分類

今日は、古代・中世史研究家の倉西裕子が記事を書かせていただきます。類人猿から人類への進化の過程におきまして、人類のなかには、チンパンジーなどの類人猿の悪しき特徴を有している人々が存在していることを、本ブログにおきまして再三にわたりまして指摘させていただきました。そこで、このような観点から人類を観察してみますと、人類につきましては、以下の3つのグループに大別できるようです。
 
①類人猿の悪しき特徴が消滅している人々(いわゆる‘まともな人類’)
②類人猿の悪しき特徴を有しながらも何らかの制御が働いており、場合によっては、オンになったり、オフになったりする人々
③類人猿の悪しき特徴を有している人々
 
これらの3つのグループのうち、①の人々は、生存権や所有権などの基本的人権の尊重を含めまして、互いの権利を認め合うことによって成り立つ今日における民主主義社会や自由主義社会の基礎となる‘社会通念common sense’や‘国際社会the world community, the international society’を築いてきた人々です。
 
③のグループは、独裁国家、抑圧社会、侵略国家といったような悪しき世界や社会を築いてきたがゆえに、また、築こうと計画しているがゆえに、①のグループから大いに非難されてきた人々のことです。
 
そして、②のグループは、環境や状況によっては、①のグループに入ったり、②のグループに入ったりする人々のことです。この②のグループの人々が、案外多いことは、②のグループの人々が、③のグループに入らないようにすることが、よりよい世界の実現や維持にとりまして、重要であることを示しております。
 
エピジェネティクスEpigeneticsという学問分野によりますと、遺伝子の働きは、環境によって、オンになったりオフになったりするそうです。このことは、②の人々の有する類人猿の悪しき特徴を働かせる遺伝子をオフにさせておくことの必要性を示しております。また、逆に、環境や状況によりまして、②の人々の有する類人猿の悪しき特徴を働かせる遺伝子が、オンになってしまうことをも意味しているのです。
 
では、②のグループの人々が③のグループに入らないようにするには、どのようにしたらよいのでしょうか。ここにおきまして、宗教や思想の問題を考えてみる必要があるようです。人類のみが宗教や思想を持つ理由は、どうやらこの辺にあるようなのです。
 
宗教や思想は、よい宗教や思想ですと、②のグループの人々を①のグループに属させることができますが、その一方で、悪い宗教や思想ですと、②のグループの人々を③のグループに属させてしまうのです。
 
そこで、次回からは、古今東西におきましてよく知られる宗教や思想の良し悪しにつきまして、判定を試みてゆくことにいたしましょう。
 
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(続く)