70年談話の侵略認定は中国へのブーメランに
昨日開かれた第2回目の「21世紀構想懇談会」では、70年談話に侵略の言葉を残すか、否かの問題について意見が交わされたそうです。村山談話において明記された侵略の文言の踏襲は、中国の要望なのでもあります。
今日の国際法において侵略戦争は禁じられておりますが、侵略の認定については、絶対的な基準がありません。第二次世界大戦後、侵略の定義を定める必要性が高まったこともあって、1974年12月14日の国連総会で「侵略の定義に関する決議」が採択されています。当決議では、侵略の具体的行為として8つの項目を挙げ、宣戦布告の有無に拘わらず、そのいずれの行為を行っても侵略行為としています。8つも認定基準があることは、交戦国の双方が侵略認定される可能性があることを示唆しております。現在の国際法においてさえ、これほど複雑なのですから、第二次世界大戦当時にあって、侵略認定が困難であることは言うまでもないことです。その一方で、現在の国際法に照らして確実に侵略と認定できるのは、中国によるチベット侵略や東トルキスタン侵略です。
70年談話の際して侵略認定の議論を詰めれば詰めるほど、浮かび上がってくるのは、中国の侵略行為です。侵略の認定に関する対日要求は、中国へのブーメランとなるのではないかと思うのです。
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