時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

左翼は中国の対日「人民戦争」第三段階への移行に耐えられるのか?

 昨日の産経新聞の「正論」欄に、東京国際大学教授の村井友秀氏が、”最終段階に入る対日「人民戦争」”と題して、大変興味深い記事を寄稿されておられました。

 氏によりますと、中国の対日「人民戦争」は、戦略的防御、戦略的対峙、そして、戦略的反攻の三つの段階に分かれており、今日、中国は、最終段階である戦略的反攻の段階に移行しつつあるそうです。つまり、遂に中国が牙を剥く段階に入ったことに警鐘を鳴らしおられるのですが、日本国の親中派の左翼は、この段階の移行に耐えられるのでしょうか。これまで、左翼の人々は、戦略的防御や戦略的対峙の段階にあった中国を前提として擁護論を展開してきました。つまり、中国が”弱い国”あるいは”温和な国”であると想定して、日中友好を促進し、日本国弱体化政策にも協力してきたのです。しかしながら、第三段階へと移行したことによって、この前提は、吹き飛んでしまいます。今や軍事大国となり、尖閣諸島南シナ海などにおいて傍若無人な振る舞いをする中国は、”中国の夢”や”一帯一路構想”を掲げ、その野望を隠さなくなりました。日本国の左翼は、なおも”日本国は常に悪であり、中国は絶対に善”として擁護するのでしょうか。

 大国に成長した中国の対日戦略の豹変にどのように対応するのか。左翼も親中政治家も、判断を誤りますと、日本国民からの信頼を一気に失うことになるのではないかと思うのです。

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