時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

韓国軍の竹島演習-日韓関係改善拒否のシグナル

 今月2日、3年半ぶりに日韓首脳会談の席が設けられたものの、日韓関係の行くへには不透明感が漂っております。先の見通しが立たない中、来週、韓国軍が竹島で軍事訓練を実施するとのニュースが飛び込んできました。

 中国主導で三カ国首脳会談の開催が決まったのは、朴大統領も出席した対日戦勝70周年の記念行事が催された9月3日のことです。この日から今日までの約2か月間の流れを見てみますと、中国も韓国も、両国間の関係強化には積極的でも、対日関係の改善については、初めから消極的であったようなのです。韓国に至っては、日本国の譲歩が望めない慰安婦問題を首脳会談の主要議題に上げてきたわけですから、日韓関係改善のために韓国側から譲歩するつもりはない、とする強い意思表示とも解されます。その上、竹島で軍事訓練を行うともなりますと、これは、日韓関係改善拒否のシグナルを送っているとしか考えられません。

 韓国が、法の支配の原則を蔑にする背景として、竹島を不法占拠している現状も指摘されておりますが、あくまでも竹島を返還しようとしない態度からしますと、今後、中韓の接近がさらに深まる事態も予想されます。遂に、韓国の蝙蝠外交は、最終章を迎えるのでしょうか。

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