時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

活発化する慰安婦国際プロパガンダの意図とは?

 アメリカのサンフランシスコ連邦地方裁判所で争われている慰安婦訴訟は、一先ず、産経新聞社については、管轄権がないとして訴えを却下したそうです。その一方で、かのマイク・ホンダ議員をはじめ、イギリスやカナダなどの議員も参加する議員連盟が発足したとも伝えられ、韓国側は、対日批判の姿勢を強めております。また、慰安婦資料集の作成やソウルに慰安婦公園を造る計画もあるそうです。

 この時期にあって、慰安婦問題に関する韓国側の活動が活発化してきた背景には、今月2日に開かれた日韓首脳会談における”慰安婦交渉加速の合意”があります。韓国側は、年内の”妥結”を要求したとも伝わりますが、いざ、交渉を開始してみますと、両国の立場の隔たりは埋めがたく、結局、韓国側が提案した3億円支援案を日本国政府は拒絶したそうなのです。おそらく、迂闊に支払いに応じますと、虚偽の歴史が固定化すると同時に、安易な政治的妥協が禍となった河野談話の二の舞になりかねなかったからと推測されます。その一方で、日本側に変化がなかった場合に、韓国側は、慰安婦問題に関するプロパガンダの強化を示唆していたする情報も報じられています。つまり、交渉の席で、日本国政府を脅迫していたらしいのです。

 となりますと、今になって韓国政府が、”慰安婦活動”に躍起になっているとしますと、いよいよ、日本政府に対する脅迫を実行に移していることとなります。そしてそれは、日本国政府が、不条理な韓国側の暗黙の要求と脅しに屈していない証でもあります。慰安婦問題は、韓国側が要求を撤回することこそ正しいあり方なのですから、日本国政府は、逆に、上述の判決を好機として”慰安婦の事実”を広く国際社会に説明すべきではないかと思うのです。

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