時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

夫婦別姓合憲判決-専業主婦の意見は無視?

 昨日、選択的夫婦別姓に関して最高裁が合憲の判断を示したことから、賛成派の人々から、落胆の声があがっております。女性裁判官の三人全てが違憲と判断したにも拘わらず…と。

 しかしながら、女性裁判官は、”女性”の意見を代表しているのでしょうか。仮に、女性裁判官が、自らが職業を持つ女性であるとする立場から判断を下したとしますと、それは、憲法に則って、客観的な立場から法律的な判断を行ったのではなく、私的な立場から主観に基づいて憲法判断を為したことになります。となりますと、結局は、家族法に関する憲法裁判とは、裁判官の個人的な意見による多数決に過ぎず、この種の問題は、やはり、国民の意思を幅広く反映させる方が望ましいということになります。反対であれ、賛成であれ、専業主婦の女性達をも含めて…。

 国民投票制度が存在していれば、凡そ全員が当時者ですので、各自が一票を投じることで決めるべきことなのでしょうが、現行制度では、立法の問題となりましょう。今後、法案化されるかどうかは分かりませんが、少なくとも、専業主婦層の意見を無視してはならないと思うのです。

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