時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

舛添知事の疑惑-二人の社長の謎

 舛添知事をめぐる疑惑は、氏名公表を拒否してきたホテルでの面会人の身元が明かされたことで、次なるステージに進んだかのようです。氏名公表は、幕引きどころか、さらなる疑惑を呼んでおります。

 ”第三者機関”の調査報告によりますと、舛添知事は、2013年と2014年の2年に亘って、氏名を伏せた上で、ホテルで過ごした正月に知人の社長を面会したと説明されておりました。この人物については、フジテレビの「報道2001」において取材が行われ、当社長は、芹澤邦雄氏ではないか、とする推測が報じられたそうです。芹澤氏とは、競馬関係の雑誌を出版しているトレンドシェアという会社の社長であり、既に、昨年、くも膜下出血で亡くなっています。ただし、この報道には疑問も提されており、あくまでも推測に過ぎません。何故ならば、舛添知事自身が、氏名を伏せた理由として、”先方にも迷惑がかかる”など、あたかも存命であるかのような発言をしているからです。仮に、面会相手が芹澤氏ではないとすると、真の面会者が特定されないために、敢えて、証言不能な既に死亡ている人物を身代わりにしている可能性があります。また、その一方で、仮に芹澤氏本人であったとしても、舛添知事は、自ら競走馬を所有するほどの競馬ファンですので、芹澤氏との面会は、政治活動とは言えません。この情報の真偽が何れであっても、舛添知事に対する疑惑は深まるばかりなのです。

 そしてもう一人、当番組で名前が判明したのが、舛添知事の勉強会の参加者である女性社長です。喫茶店に支払われたとされるサンドイッチ代の件に関連してのことですが、この人物は、トレンドシェア社関連の翻訳会社であるエァクーレン社の社長の吉川美鈴氏なそうです。芹澤氏と近しい一方で、同社は、政府関連の仕事も受注しており、昨年には、原子力規制委員会からの事業に関連して情報流出事件を起こしています(政府関連の文書の翻訳事業者については、セキュリティー・チェックが必要では?)。舛添知事の著書である『孫文』の翻訳にも携わり、舛添氏の政治団体を設立した過去もあるそうですが、在日韓国人であるつかこうへい氏の熱烈なファンを公言しており、ここにも、中国や韓国の影が見え隠れしているようです。

 どうやら舛添知事の問題は、政治団体やその資金を含めて、日本国の政界に巣食う闇にまで繋がってゆきそうな気配がします。国民が知らない内に、舛添知事のような政治家による私利私欲に塗れた行動、並びに、日本国の法制度を内部から破壊するような行動が、日本国に重大なリスクをもたらしている可能性は否定できません。既に、検察による強制捜査を要する段階に来ているのではないでしょうか。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。