時事随想抄

歴史家の視点から国際情勢・時事問題などについて語るブログ

舛添知事辞任-急がれる政治改革

 ここ数日、粘りに粘った舛添知事も、遂に辞任に追い込まれたと報じられております。しかしながら、これで一件落着とは到底思えません。何故ならば、この事件は、日本国の政治を取り巻く危うい現状を国民に見せつけることとなったからです。

 残された課題は、政治にまつわる重大問題ばかりです。第一に、政治資金規正法が全くの”ざる法”である、あるいは、政治資金は、第三者委員会が示した見解のように、同法の解釈次第で私物化できることが判明しました。”政治団体”なるものも、利益誘導や私的蓄財のための道具に過ぎないようです。第二に、真の辞任原因は、韓国人学校問題に絡んでの賄賂の授受との指摘があるように、地方自治体の長と雖も、公安上の問題に発展しかねない危うさがあることです。特に、舛添氏の場合は、別荘のある湯河原やホテルなどでが”秘密会談”の場とされ、公安上のチェックが行き届いていない現状が伺えます。第三に、舛添氏の母親は韓国出身との指摘がありますが、氏の政治感覚は、確かに朝鮮半島の政治文化です。韓国では、一般に権力の私物化に対する抵抗感が低く、縁故等による贈収賄事件も多発しているそうです。日本国の政治に、政治家を通して外国の政治文化が持ち込まれており、立候補に際して、外国関連の出自や姻戚関係の情報が開示されない弊害が表面化しております。第四に、当事件は、菅直人元首相と同様に、”辞めない長”の問題をも浮き彫りにしました。ようやく、辞表提出に漕ぎ着けたものの、議会解散に打って出たとしますと、混乱が長引いた可能性もあります。第五に、東京都知事については、一般の都民や国民が想像する以上に、様々な利権が存在していることです。舛添知事が知事の椅子にしがみ付いていた理由も、オリンピック利権を含めた金銭上の理由であると憶測されています。

 以上に、主要な課題を挙げてみましたが、何れをとりましても、日本国の政治にとりましては、喫緊の課題でもあります。舛添知事の一件を機に政治改革を進め、日本国の政治の浄化を図るべきではないかと思うのです。

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